9月24日 ND清心中高等学校体育祭見学

 24日、見事に晴れあがった日本晴れの下、ノートルダム清心中高等学校の体育祭が行われました。同校は広島県下でも一、二を争う優秀な女子校で、校風はY田のように厳格すぎず、校地が繁華街からは離れているためJ学院のように生徒が派手にならず、高い評価を受けています。

 午前9時に開始された体育祭は、午前18競技、午後9競技の合計27競技を行いました。12歳から18歳という微妙な年齢の少女たちが走り、跳び、踊るさまは実にすばらしいものでありました。死力を尽くして走るリレー、溌剌とした演技を見せるマスゲームやダンス、そして力の入った声援やまき起こる歓声。いずれをとっても美を楽しまざるはなく、善を感じざるはなく、喜びあふれざるはありませんでした。この健やかに育つ少女たちの活発な運動が、本人たちはもとより、教職員諸氏、保護者、見物人に大いに幸福をもたらしたことは疑いありません。


入場門に集合する生徒
入場門には「'00体育祭」「宇宙一」「先手必勝」などの文字が見える

 さて、この体育祭では仮装行列や着付け競争なども行われました。仮装行列では「相思相愛だった貞子をダースベーダーに誘拐されたキアヌリーブスがロミオとジュリエット、アルマゲ組などと出会い、アダムズファミリーやジェイソンを倒しながら進み、最後は「ジャカジャカジャンケン」でダースベーダーを倒すというはちゃめちゃな喜劇が演じられました。また会場を笑いが包んだのは着付け競争です。あるクラスの着付けはなんと「ペプシマン」と「慎吾ママ」。おぼれた生徒をペプシマン(に扮した教員)がダッシュして助け上げ「シュワー」という決めゼリフ(?)を吐けば、続いて慎吾ママが壇上に現れ会場は大受け。ここで慎吾ママにマイクが渡り、生徒に向かって「おっはー」、これに対して生徒たちも「おっはー」と返し大笑い。ここで慎吾ママが悪ノリし、続いて保護者席や本部席にも「おっはー」と呼びかけ大きな返事と笑いが起こりました。


盛り上がるリレー・バトンタッチ

着付け競争の後は採点される最後の競技であるクラス対抗リレーの決勝です。ここが最大の山場となりました。最後の競技を前にして得点は青組が僅差でリードとなっていましたが、決勝に進んだ8チームの内、青組は僅かに1チーム、これに対し、2位でこれを追う赤組は4チームが決勝に残り逆転が十分に期待される状況だったのです。自然応援は熱を帯び、熱狂といっても良いほどになりました。レースも大詰め、アンカーにバトンが渡った時点でトップは紅組のチーム、2位に唯一の青組のチームが来ていました。そして青組のアンカーがすばらしい走りを見せ、トップと競り合いになったのです!応援は最高潮に達し、両軍の生徒は声も割れんばかりに応援します。そしてバックストレートでついに青組が逆転し、決勝1位をもぎ取りました。そして、この1位を確保したことが総合優勝をも青組もたらしたのです。リレー決勝終了から閉会式にかけての青組は大変なものでした。大きな喜びを身体一杯に、顔一杯に表現しているさまは実に嬉しそうで、また楽しそうでありました。また惜しくも2位に終わった赤組、また白組、黄組もそれぞれに悔しさをも楽しんでいるようで、好感が持てました。


集合する白組の生徒たち

 この他、清心卒業生という若い体育の先生の元気な指導ぶりに好感を感じました。あと観戦中後方から大きなプレッシャーを感じていたのですが、よくよく見てみると広島×院のM廣先生がいらっしゃいました。きっと娘さんがいらっしゃるのでしょう。

 このような幸福な一日を享受しうる、我々日本国民は実に世界でも類を見ない幸せな国民かもしれません。我が国では児童労働が存在せず、教育はきちんと整備されています。教育を支える共同体があり、また残すべき美しい伝統があります。それが故に我々は少女たちの体育祭という一大掲示を現出しうるのです。嗚呼、日本の少女は幸いであります。日本国民は幸いであります。そして筆者は願わざるにはおれません。「健やかに育て少女よ」と。

 以上、観戦レポートでした。数枚の写真を撮っておりますので、出来次第アップいたします。なお写真には「目線」の修正を加える予定です(笑)